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天然ガス自動車について

天然ガス自動車について

天然ガス自動車は家庭に供給されている都市ガスの原料の天然ガスを燃料として走る自動車です。なかでも、天然ガスを気体のままで圧縮して高圧ガス(CNG)として利用するCNG自動車が世界的に最も普及しており、日本でも車両の開発・普及が進められています。天然ガスは、硫黄分などの不純物を含まないクリーンなエネルギーで、黒煙も排出されません。さらにディーゼル車と比較してNOxの排出量も10から30%程度に抑制されます。

天然ガス自動車(CNG自動車)の構造

現在市販されている天然ガス自動車のエンジンは、燃料供給系を除いて基本構造がガソリンエンジンと同じです。点検その他のメンテナンスも燃料容器と燃料系の点検が異なるだけで、ほとんど変わりありません。  燃料である天然ガスは、高圧(20MPa)に圧縮され、自動車に搭載されたガス容器に充填されます。  燃料(圧縮天然ガス)供給は、ガス容器から燃料配管を通って減圧弁を介してエンジンに供給されるシステムであり、このシステムは基本的に全車種とも同じです。

天然ガス自動車の環境特性

(1)天然ガス自動車の環境特性
・光化学スモック・酸性雨などの環境汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)の排出量が少なく、硫黄酸化物(SOx)は全く排出されません。
・喘息などの呼吸器疾患の原因となる黒煙や粒子状物質(PM)はほとんど排出されません。
・地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を、ガソリン車より約2割低減できます。

(2)運輸部門のCO2排出
   貨物自動車の台数図6のように、自動車台数比では20%弱ですがCO2の排出量は輸送部門の34%と高く、特に大型トラックは1台あたりの排出量が大きいため、天然ガス自動車導入によるCO2削減効果は高いと言えます。

 

圧縮天然ガス充填設備

天然ガス自動車へ燃料ガスを充填する設備として、主に急速充填設備と小型充填機(昇圧供給装置)があります。

(1) 急速充填設備
天然ガス自動車への燃料ガス充填をガソリンスタンドと同様に1台あたり数分間で行うことのできる設備で、一般車両へガスを販売する天然ガススタンド(エコ・ステーション等)や、バス・トラック等を多く保有する事業所の自家用専用設備として普及しています。
主な構成器機は、圧縮機、蓄ガス器、ディスペンサーになります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
・圧縮機...ガス導管から圧力0.1から0.6MPaで受け入れた燃料ガスを20から25MPaまで圧縮します。
・蓄ガス機...圧縮ガスを蓄える。車両へ大流量で充填可能なため、充填時間の短縮が可能です。
・ディスペンサー... 車両へ充填した燃料ガス量を計測する機能を持つ。管理システムと連携することで車両毎の充填量管理も可能となります。

(2)パッケージ型急速充填設備
パッケージ型急速充填設備は、圧縮機とディスペンサーが一体となった充填設備で、これまでの急速充填設備に比べ以下の特徴があります。
1.主要構成部品(圧縮機、ディスペンサー等)を工場で組み立て、一体型として出荷するため、運搬、据付、配管・配線等の現地工事を大幅に簡略化
2. 現地工事簡略化による工期の短縮とコストダウン
3. 機器設置スペースの最小化
パッケージ型充填設備は、現在約100Nm3/hクラスと250Nm3/hクラスが商品化されています。100Nm3/hクラスは、圧縮機動力が約30kW(200V)と低圧で運転可能なため、低圧の電力契約で対応でき、電力料金の低減が期待されます。250N?/hクラスは、従来の天然ガススタンドと同程度の圧縮能力があります。高圧の電力契約が必要になりますが、100Nm3/hクラスに比べて充填時間の短縮が可能になります。
パッケージ型充填設備は主に、フォークリフトやターレット車を保有する工場や市場、小型トラック等を保有する事業者への普及が期待されています。
(3)小型充填機(昇圧供給装置)
自動車と原則的に1対1または2対1で設置する小型の燃料供給装置で、ガスを最高充填圧力まで昇圧し、自動車に供給する装置です。入口ガスの圧力設定が2kPaなので一般の家庭に引かれているガス管に接続すれば家庭でも使用できます。資格者が不要で、取り扱いも簡単なため、誰でも操作できます。  高圧のガスを貯める蓄ガス器を持たないため充填には数時間程度かかりますが、無人運転が可能で利用できる天然ガススタンドが近くに無い場合や、少数の天然ガス自動車を運用する事業者用に適しています。本体は、圧縮機、充填ホース等で構成されています。海外では、アメリカやカナダを中心に数千台以上普及しています。

 

日本における天然ガス自動車の状況

 天然ガスの環境性や経済性、エネルギーセキュリティーの優位性を背景に、わが国では天然ガス自動車は実用性の高い石油代替エネルギー車として、すでにトラック・バス・塵芥車・軽貨物車・バン等の広い用途で普及しています。平成 25 年 3 月末で 42,590 台で、そのうち天然ガストラックの普及台数は 18,683 台(普及率約 0.8%)です。また、充填所は 314 箇所整備されています。

(1)天然ガス自動車導入の推移
(2)全国の普及状況
1.天然ガス自動車
2.急速充填設備(エコ・ステーション、天然ガススタンド)・小型充填機(昇圧供給装置)
 

世界における天然ガス自動車の状況

(1)普及状況概要
自国で産出する天然ガスの有効利用(エネルギーの自給と経済性)として利用が始まった天然ガス自動車は、イラン、パキスタン、アルデンチン、ブラジル、インド、アメリカなどを中心に普及し、世界で現在約1,720万台(*)が走行しています。なかでも、アメリカでは、技術革新によるシェールガス革命を追い風に国策として取り組んでおり、普及がより一層期待されています。IEAでは2035年の普及予測台数を3,500万台と見込んでいます。
*2013年3月末実績 

日本ガス協会の2030年ビジョン


(1)普及シナリオ
 2030年普及台数目標を約50万台(全トラック250万台の約2割)
  ・都市間大型トラック:5万台(都市間需要10万台の50%を天然ガス自動車化)
  ・都市内トラック:40万台
  ・その他ガソリン代替:5万台
  <今後の主な取組み>
    ・高圧容器等のコストダウンや、国内外の自動車メーカーがCNG車国内市場に投入しやすい環境を
     作り出すため、規制緩和や海外基準の導入等に働きかけます。
    ・大型CNGエンジンの開発を行い、大型トラック分野のさらなる高効率化、低公害化を勧め、他の次
     世代自動車との差別化を図ります。
    ・荷主や運送業者、スタンド事業者の協力の下、天然ガス自動車と天然ガススタンドを計画的に普及
     させることにより、天然ガススタンドの利便性の向上や運営の安定化を図ります。
    ・CNG燃料低減を進めることで、運送事業者の経済性に寄与し、天然ガススタンド経営の安定化を図ります。
   ・天然ガス自動車、天然ガススタンドの普及拡大には、政府の積極的な支援が必要なため、普及政策
    を明確に位置付け、また、補助、優遇税制等の継続拡大を働きかけます。

(2)天然ガススタンドの拠点整備の方向性
長距離の大型トラックや都市内集配の中・小型トラックが集まる各地の物流拠点に合わせ大型天然ガススタンドを整備
 

※(出典)「The Gas Vehicies Report」2103年3月号